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「花に嵐」、最後までお付き合いいただきありがとうございます。べつに連載としてって感じではないんですが、一つの長いお話が終わったので、ちょっとあとがき。 これまでじわじわと煮詰めてきた二人の関係を、一気に変化させたくて書いたちょっと長めのお話です。ずるずると切なかったり怪しかったりするものの、結ばれはしない二人のことを書くのも好きだったんですけど、堂々といちゃつく二人も書きたいじゃないですか。そのためには二人の関係を、それまでとは違う、ちゃんと、誤魔化したりぼかしたりしないものにしよう、って。真正面からぶつかってみよう、という、自分の一つの挑戦です。ねちねちじわじわちらちらしたおはなしの雰囲気で誤魔化すことしかできない人間なのですが、挑戦してみました。百合って、切ないのが、儚いのが、いいよねっていうのも勿論なんですけど。これを書いてしまったことによって、もうそれまでの二人の関係には戻らないっていうのが、少し寂しいような、書き足りないのではっていう気持ちもあるんですが、でもやっぱりそれだけじゃないよな、って、これからはこれからの二人で、書きたいものを書いていきたいなあ、って。だから、こういう形で書きました。 とりあえず谷崎兄妹が好きです。二人がでしゃばるお話が書けて個人的にはそこがとても満足です。自分達の愛の形がちょっと「普通」とはかけ離れている二人だから、近い距離で与謝野さんとヒロインを見守ることができたんじゃないかなあと思います。普通じゃないから駄目なんだ、ってヒロインが諦めるところを、見たくない。そんなのは普通じゃない谷崎兄妹のことも否定するようで。まあ谷崎兄妹なら、誰に何を言われようとぶれないと思いますけど。いえまあ、与謝野さんとヒロインも、なんだかんだ多分、ぶれないんですけど。 厄介な役どころを押し付けられた「若社長さん」、御免なさい。しかしその存在こそが今回のお話の要です。悪い人じゃあないと思いますよ。ちょっと同情しますもんあの振られ方。誰だ書いたの。私だ。彼の、負け惜しみの台詞を考えるのが、少し、難しかった。何がどういけないのか、どうして理解できないか、とか、きっと、そういうの、言葉で表すのは難しい。的外れな事を書いていたら、申し訳ない。あの台詞を読んだ誰かが気分を害したら、申し訳ない。私がそれを書くことによって、そういう人たちを攻撃するような意図はないです。彼と同じ気持ちを持っている訳ではないです。おかしいと思ったりしてない。 けれど結局、私は想像でしかない。私自身が、好きな女性がいる訳ではないし、あ、与謝野さんのことは好きなんですけど、私は結局、百合というジャンルが好きなだけの、物書きです。そういう、同性間の恋愛の辿り着く最終的な幸せのかたちを、知りません。もちろん異性間の恋愛だって私にとっては想像でしかないですけど。っていってしまうとすごく寂しいですねやめよう。ただ、それなら結婚とか、子供ができるだとか、みんなに祝福されて幸せになる、とか、そういうのがあるのかなって思うんですけど、じゃあそれを抜きにしたら、人が人と結ばれることの限界点というか、一番究極の形って、なんなんだろうねえ。 自分で書いてて、なんとなく思いました。多分、こういう形なんじゃないかと。ヒロインの、「貴女がいるだけでいい」という考え。傍にいるだけで、というよりももう、なんか、存在しているだけでいい。息をしているだけでいい。与謝野さんマジ尊い。「私の幸せは貴女です」って、自分で書いてて、うわすげえなあこの子って、思いましたわ。本当に。うんまあ多少、こじらせすぎちゃっている感はすごいんですけど。貴女のそばにいることです、でも、貴女が笑っていてくれることです、でもなく、貴女です、って。そんな言葉を、ほんっとうに、心から言えたら、すごいなあ、でもこの子は本当に心から言ってるんだろうなあ、と、書きながら他人事のように思いました。好きで好きで好きで、全部をその人に捧げたい、って凄いことだと思う。けれど与えられない幸せがある。叶えられない願いがある。どうして叶わないのか分からないけど、どうしたって叶わないと分かっている願いがある。だから、それを承知した上での、「御前以外のものになるわけない」が、一番、確かな、愛の言葉だなと思っています。どんなに全部をあげようとしたってきっと全部をあげられるわけじゃないけど、他の人には絶対かけらもあげないから、って。 本当…9話…いや、8話だな…8話がなかなか、書き上がらなくて。何回も書きなおして何パターンも書いて、結局、ああいう形になりました。9話は1、2回くらいしか書き直してない。9話、パソコンから見てほしいですね。視点によってみぎひだりしますからね。いやまあサイト自体パソコンからの閲覧を推奨してるんですけど。時間かけて書けば書くほどそれまでの話との温度差や矛盾が出てくるので、難しいですね。私一時間くらいのノリで書く短編とかが好きです。いや、すごく、書き終わってみれば達成感があるので、お気に入りになってしまうんですよね。終わり良ければ、って感じです。お気に入りです。「花に嵐」、とっても。 さて、長々と書きましたが、与謝野先生とヒロインのお話が、完結!終わり!という訳ではありません。もともと連載ではない、なんとなくの続き物、シリーズ、として書いているので、終わりは、ないのだと思います。これからも、書きたくなった時に、書きたいように、二人のお話を書いていけたらいいなあ。予想以上にたくさんの方に、感想を頂けたり、好きと言ってもらえたり、書いていて幸せな二人になりました。いつもありがとうございます。楽しんでいただけていたら幸いです。ここまで読んでくれてありがとうございました! 161203 セリカ |